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作左衛門 江戸見聞記 五

寒くなったり、暖かくなったり、体調を崩しやすい時期でやすね。
ご覧の皆々様もくれぐれもお体にはお気をつけてくださいやし。
で、吉原、最終回~(^^)

吉原というところは一種のテーマパークのような所でありやした。
年中行事もあり、庶民と同じ行事の他、
いくつかの吉原独特の行事がありやす。
そんな行事のなかの一日を紋日(もんび)といいやす。
この紋日は、なにからなにまで倍の値段になりやす、
遊客や馴染みには、たまらん日でやすな~。
しかし、この日ばかりは町屋の女子供の出入りが自由で
見物人で大そうな賑わいを見せていました。
また、各妓楼も客寄席のために
あの手この手でお祭り騒ぎを演出しやした。

では、吉原の年中行事を……
元旦は吉原はお休みで、一月二日に礼事、初客になりやす。
二月は初午。廓内には四隅に稲荷社があり、
そのうちの一つ、九郎助稲荷に奉納いたしやす。

三月三日、雛祭りはどこの見世も飾りたてて、
ここに売られてきた禿(かむろ)たちにも嬉しい祭日でやす。

弥生(三月)の花見には吉原の大通り、仲の町に櫻が咲き誇ります。
これは、開花の時期に合わせて二月下旬に
毎年根付きのままの櫻が植えられます。
毎回二百両(約2千万円)近くの金が使われていたそうでやす。
要は櫻の木自体を切花感覚で植えていたということですな~。
現在の自然保護の思想からは考えられませんね。
夜、月明かりと惜しげもなく並んだ百目蝋燭の明かりで
何百本も植えられた櫻の木の下を綺麗に着飾った花魁が歩く姿の見物は
庶民にも楽しみの一つで、豪華絢爛な吉原の夜櫻でやした。
吉原独特の行事でやすな。

四月一日は衣替え。五月五日は端午の節句と、町屋と同じように行事がありやすが
そこはさすが吉原で、衣替えはこの日のために誂えた着物を着て妍(けん)を競います。
端午の節句は男子の節句でやすが、吉原ではやっぱり客寄せのために
大々的にやっています。
七月七日の七夕。十二日の草市。草市とはお盆の花や飾りなどの
盆用品を売る市でやす。仲の町で市が並びやす。
七月十三日は、年に二回しかない吉原の休日でやす。
大門が閉められ、ひっそりとして吉原で働く人々の安息の一日でやす。
七月の一日から末日までは吉原独特の行事の一つで玉菊灯篭(たまぎくとうろう)。
各妓楼(見世)が趣向を凝らした灯籠や飾り物をいたるところに吊るします。
享保(きょうほう)の時代の名妓、玉菊を偲んでの行事で
七月いっぱい続きやした。
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上 歌麿画「青楼年中行事」より玉菊灯篭


下 国貞画「江戸新吉原八朔白無垢之図」より
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八月一日は八朔(はっさく)。
この日、江戸城では各大名が白帷子(しろかたびら)を着て登城しやす。
吉原では、それを真似し遊女たちが白無垢の小袖を着て歩きやした。
八朔の雪とも呼ばれる粋な日でありやす。
白無垢小袖といっても真っ白ではありやせん。
各遊女か白地の着物で、花や花火、花鳥風月の柄が鮮やかに入ってやす。
風情のある一日でやすな~

十五日は月見。
そして八月の一日から末まで吉原俄(よしわらにわか)と呼ばれる
狂言が行われます。
出演者達は芸者や太鼓もちの素人で、即興で狂言を演じます。
即興だから俄狂言という意味でやすな。
仁和嘉、または仁輪加とも書くこの狂言は大正時代まで続いた
吉原名物のひとつでやした。
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上 芳幾画「新吉原角街稲本楼ヨリ仲ノ街仁和賀一覧之図」より俄狂言
   舞台がいくつも連なってやす。


九月十三日は後の月見でやす。秋月を愛でる日でやすな。
十月は亥の日に玄猪(げんちょ)の祝いでやす。
この日は十月はじめの亥の日(日にちに十二支をあてがってやした)
亥の刻(四ツ、午前十時)に餅を食って無病息災を祈ります。
炬燵(こたつ)開きの日でもありやた~
吉原でも、この日牡丹餅を食い、冬支度が始まります。

十二月に入り、十三日が大掃除。
二十日頃から張見世が休止しやす。
休止といってもお休みではありやせん。
馴染み客はまだまだ登楼しやす~(^^)
二十五日に松飾。で、正月を迎えやす。

吉原の一年は、とにかく絢爛豪華で庶民の憧れの的でもありやした。
感覚的にはディズニーランドに近いかもしれやせん。

素見(すけん)といわれる、素通りの客が殆どで、ただうろうろと
華やかな所を歩き回ったり、遊女をからかったりするだけで
満足して帰る人たちも沢山いました。
―吉原は 素見が七分 買う奴三分なり
という川柳がありやす(笑)

最後に吉原名物をいくつか……
甘露梅、梅の実を紫蘇の葉で巻いて砂糖漬けにしたもので、
廓中の茶屋が作りました。
年始用として、五月の中旬ぐらいから漬けます。
食べてみたい一品ですな~。
山屋の豆腐、大川(隅田川)の水で作った豆腐。
「世に並びなし」と賞賛されやした。
釣瓶蕎麦、吉原大門の入り口にあり、味に定評がありやした。
コシのある麺に濃い目の蕎麦汁。玉子を入れてまずは腹ごしらえ~。
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上「狂文棒哥撰」より甘露梅。ご贈答用ですな~


遊女が馴染みの若旦那(馬鹿旦那?)にしなだれかかるように
「この頃久しくお出でなんせん。お心がわりしなんしたか」
「い、いや心がわりじゃないが……さんざん痔が起こって、それゆえ、来なんだ」
「それはさぞ、お困りなさんしたでござんしょう。
殊に出痔の疣痔の走り痔のと、いろいろとあるそうでござんすが
おまえ様のはなんの痔が起こったのでござんす?」
「俺のは……う~……親父が怒った」

おあとがよろしいようで~(^^)

コメント

私が先週読んでいた「蛍火ノ宿・いねむり磐音江戸双紙」に、ちょうど八朔の日の
話が出ていました。白無垢を着るようになったいわれとか、
白無垢を調達するために色々遊女達ががんばるという話などです。
そして今読んでいる本には「甘露梅」「山屋の豆腐」も登場しています。
なかなかタイムリーです。(^o^)
by: hive * 2006/04/03 11:19 * URL [ 編集] | UP↑

●ハイブ殿
タイムリーですね~(笑)
山屋の豆腐はすごく有名だったらしいですね。
豆腐田楽は、例の(笑)鎌倉河岸の豊島屋が安く売り出すまでは
ここの豆腐を使って、メッチャ高い田楽が話しのタネだったみたいですね。
でも、食べてみたいな~(笑)
甘露梅も食べてみたい一品ですね。
わざわざ取り寄せた、江戸屋敷の殿様もいるみたいですよ。
食べに遊郭に行くのは憚れるって言って。
遊女達は、とにかく限られた世界の中で
一生懸命、生きていたんですね~。ほろろときてしまいます。
by: 作左 * 2006/04/03 21:25 * URL [ 編集] | UP↑

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