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夜長

20061102221440.jpg
せっかくの秋の夜長にはこんな本がいいかも。

浅田次郎氏著「五郎治殿御始末」
幕末から明治に移行する瞬間の喜怒哀楽と悲喜交々。
時間の経過、呼び名が一瞬で変わり、
暦(こよみ)がカレンダーになり、旧暦がグレゴリオ暦になる。
今でこそなんでもなくカレンダーと24時間の経過で
私達は暮らしているが
江戸時代には、時分秒はない。最短時間の単位が一刻だ。
一刻は約2時間で、30分が四半刻という表現で実にあやふや。
それに戸惑う軍隊の責任者の話しは笑いを誘う。
商家では、師走(12月)が始まったと思ったら、
すぐに大晦日。約ひと月が無くなってしまうのだ。
〆と金の回収に右往左往。それを受ける方はもっと悲惨(笑)
また、敵討ちが法律で禁止されるが、それのみを生きがいに
気負った感情を持ち続け生きてきた者は
どこへそれをぶつければいいのか。
庶民や武家の戸惑いと哀愁が漂う珠玉の短編六作品だ。

乙川優三郎氏著「かずら野」
信濃城下松代の下級武士の娘、菊子の運命と生きざま。
十四歳で大店に売られ、数々の悲惨な壁に立ち向かいながら
しぶとく生きていく。
自分の父親に妻を寝取られた富治は父を殺し、
妾として売られてきた菊子と手を取り合って信濃から出奔する。
しかし、富治は父親の血を引いていて、
どうしようもないダメ人間だった。
菊子はどうにかして明るく生きようとするが
全て富治に阻まれる。
女の性として、子を宿すが身二つにはならなかった。
乙川氏独特の重厚な文体で、淡々と物語は進行する。
文による、感情の襞に潜む人の表現力は秀逸。
一人の菊子という女の生き方がリアルに綴られていく。

こういう本は自らの感情に刺激をちょっぴり与えてくれる。
無音の中で改めて読みたい二作品だ。

さて、自家製の梅干を肴に冷をチビチビやりながら
活字で浮き上がる時代に、思いを馳せるのも
秋の夜長にはいい。

コメント
江戸
アニーの前世は江戸時代の人だったのかもよ?
かずら野、面白そうだね。
今読んでるのが終わったら、読んでみようかな~
もちろん、図書館にあればだけどね。。。
by: とらたん * 2006/11/03 10:00 * URL [ 編集] | UP↑
とらたん殿
おはようございます。
乙川氏の作品は、しっとりと落ち着いた雰囲気のものが多いですよ。
今度、お送りしますね。

今でも、和装で丁髷結って出勤したい衝動に駆られまする~(爆)
by: 作左 * 2006/11/03 10:44 * URL [ 編集] | UP↑

浅田次郎さんの「五郎次殿御始末」は読みたいと思って
いました。
作佐様のコメントを読んで、決まりです!

乙川さんの作品は好きなんですが、私にはちょっと重たい感じが
するので、気分が落ち込んでいたり疲れているときは
敬遠しがちです。(^_^;)
お正月など、長期にゆっくりできるときに読みたいですね。
by: hive * 2006/11/03 12:27 * URL [ 編集] | UP↑

冷というのがいいね~。
燗は苦手なのよ。。
やっぱ日本酒は冷や酒に限る。
ワンカップも可(爆)

明日「藤枝梅安」放送するね。
岸谷五朗版はどんな風になるのでしょうか?
by: たか * 2006/11/03 19:48 * URL [ 編集] | UP↑
hive殿
こんばんは。
「五郎次殿御始末」は面白いですよ。
へぇ~!っていうのが感想です。
確かに、新明治政府になってからの
日本の豹変ぶりは凄まじいものがありますからね~。
そのときを境に、今日の礎を築いたのも事実ですが、
ゆったりとした日本本来の文化が消滅したのも事実です。

いいのか、悪いのか……
興味深いお話しの本です(^^)
by: 作左 * 2006/11/03 21:30 * URL [ 編集] | UP↑
たか殿
こんばんは。
冷徳利でんがな~(笑)
冷だとついつい飲みすぎになりまするな~

「藤枝梅安」知りませんですた~
今、家内に聞いたら「やるらしいよー」と言ってますた(笑)
確か、渡辺謙や緒形拳バージョンもありましたよね。
岸谷バージョンですか。楽しみでんな。
原作に出てくる、あの梅安のお友達が好きでござります。

ワンカップ、か~~っ!
いいな~(爆)
by: 作左 * 2006/11/03 21:43 * URL [ 編集] | UP↑

色付きの文字もぉ1人たかさんが・・↑!!日本の小説が読みたいけど””ない>> 日本酒&と梅干はココ産のがありますが、、意外とイケるんですョ++!!
by: taka7 * 2006/11/04 00:23 * URL [ 編集] | UP↑
taka7殿
こんにちは。
日本からの書籍類は輸入規制してるのですかね~?
そこらが、ちと難しいのかな~
個人輸入でも無理ですか?

日本酒と梅干、是非食してみたいです。

※今度は打ち込んだ文字全体をドラッグして、色が青くなったら
  好きな色をクリックしてみてくださいね(^^)
by: 作左 * 2006/11/04 09:06 * URL [ 編集] | UP↑

こんにちは
時代小説は『くのいち忍法帳』しか読んだ事がなかった私が来ましたよ(笑)
なるほど、合戦や捕り物、剣客もの以外のジャンルもあるんですね。
最近出張が多いので、車中で読むのに良さそうです。
良い本をご紹介いただき有難うございました。
by: ドカ山 * 2006/11/04 11:38 * URL [ 編集] | UP↑
ドカ山殿
こんにちは。
ご訪問感謝です(笑)
チャンバラ時代活劇が一般的な時代小説だと思われがちですが
笑えるような悲喜交々や、へぇ~ってのもありますよん。

たまには、読んでみてください。
by: 作左 * 2006/11/04 18:32 * URL [ 編集] | UP↑

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